痛み止めを使う機会が増えてきた方へ|今治市近見町の鍼灸院からお伝えしたいこと

2026年7月13日

こんにちは。
今治市近見町の合気鍼灸院です。

肩や腰がつらいとき、頭痛がするとき、痛み止めに助けられた経験がある方は多いと思います。

痛みが強ければ、仕事や家事に集中できません。眠ることさえ難しくなる日もあります。そのようなとき、医師や薬剤師の指示に沿って薬を使用し、痛みを和らげることは大切な選択肢の一つです。

鍼灸院だからといって、薬を否定することはありません。

薬には薬の役割があり、医療機関での診察や治療が必要な症状もあります。自己判断で薬を中止したり、処方内容を変更したりすることもおすすめできません。

そのうえで、最近になって痛み止めを使う回数が増えてきた方には、一度考えていただきたいことがあります。

それは、

「なぜ、同じ場所に繰り返し負担がかかっているのだろう」

ということです。

痛みを我慢する必要はありません。
一方で、痛みを抑えることと、身体に負担がかかっている背景を見直すことは、同じではありません。

今回は、今治市近見町で鍼灸を検討されている方に向けて、痛み止めとの付き合い方や、慢性的な肩こり・腰痛・頭痛を身体全体から考える理由についてお話しします。

痛みは身体を守るための反応でもあります

痛みは、できれば感じたくないものです。

しかし、痛みには身体を守る役割もあります。

熱いものに触れたとき、私たちは反射的に手を離します。足をひねったときには、体重をかけないように歩きます。身体に起きている異変を知らせ、さらなる負担を避けるために、痛みという感覚が働いているのです。

ただし、痛みの強さと身体の損傷の程度が、いつも完全に一致するわけではありません。

長く続く痛みでは、筋肉や関節への負担だけでなく、睡眠不足、疲労、精神的な緊張、活動量の低下など、複数の要素が重なっていることがあります。

そのため、慢性的な痛みを考える際には、

「どこが痛いのか」

だけでなく、

「いつから続いているのか」
「どのような動作でつらくなるのか」
「仕事や生活の中で何が負担になっているのか」
「睡眠や休息は取れているのか」

といった背景も確認する必要があります。

痛い場所だけを見ていては、身体から届いている情報の一部しか捉えられないことがあるからです。

痛み止めには大切な役割があります

痛み止めについて、誤解のないようにお伝えしておきたいことがあります。

痛み止めは、単に症状を隠すだけのものではありません。

痛みが和らぐことで身体を動かしやすくなり、必要な運動やリハビリに取り組める場合があります。痛みで眠れなかった方が休息を取りやすくなることもあります。

強い痛みを我慢し続けることが、必ずしも身体に良いとは限りません。

したがって、医療機関で処方された薬は、医師や薬剤師の説明に従って使用することが基本です。市販薬について不安がある場合にも、薬剤師などの専門家へ相談してください。

一方で、薬を使う機会が以前より増えている場合や、同じ不調を何度も繰り返している場合には、薬を使うこととは別に、身体へ負担がかかっている要因を整理することも大切です。

たとえば、腰痛がある方なら、

・長時間座り続けていないか
・同じ方向へ身体をひねる作業が多くないか
・股関節や足首が動きにくくなっていないか
・睡眠時間が不足していないか
・身体を動かす機会が極端に減っていないか

といった点を見直します。

肩こりや頭痛が気になる方なら、

・画面を見る時間が長くないか
・無意識に歯を食いしばっていないか
・肩をすくめた姿勢が続いていないか
・呼吸が浅くなっていないか
・目や頭を休める時間が取れているか

といった点も重要になります。

身体は、日常生活と切り離して考えることができません。

「薬が効いたから原因もなくなった」とは限りません

薬を使用して痛みが落ち着くと、ひとまず安心されると思います。

ただし、痛みが和らいだことと、身体に負担をかけていた条件が変わったことは、分けて考える必要があります。

たとえば、一日中前かがみの姿勢で作業をしている方が、腰の痛みを薬で抑えたとしても、翌日も同じ姿勢が続けば、腰周辺には再び負担がかかります。

首や肩の緊張が強い方が、頭痛のために薬を使用して楽になったとしても、睡眠不足や長時間のパソコン作業が続けば、同じような不調を繰り返すことがあります。

これは、薬が悪いという話ではありません。

痛みを和らげる対応と、負担の背景を見直す対応には、それぞれ異なる役割があるということです。

必要な薬を適切に使用しながら、姿勢、身体の使い方、休息、運動、ストレスなどにも目を向ける。そのように複数の方向から身体を考えることが、慢性的な不調と付き合ううえでは重要です。

痛い場所だけに原因があるとは限りません

腰が痛ければ、腰を揉んでほしい。

肩がこっていれば、肩をほぐしてほしい。

そう思うのは自然なことです。

しかし、身体を確認していくと、痛みが出ている場所とは別の部分に、動きにくさや過度な緊張が見られる場合があります。

腰痛を例に考えてみましょう。

歩くときには、腰だけが動いているわけではありません。足首、膝、股関節、骨盤、背中が連動しながら身体を前へ運んでいます。

もし股関節が十分に動かなければ、その動きを腰が補うことがあります。その状態が長く続けば、腰周辺へ負担が集中する可能性があります。

肩の不調も同様です。

腕を上げる動作では、肩関節だけでなく、肩甲骨や背骨も一緒に動きます。背中が硬くなり、肩甲骨の動きが小さくなっていれば、肩周辺が必要以上に頑張らなければなりません。

そのため当院では、痛みがある部分だけで判断するのではなく、身体全体の動きや緊張の偏りも確認します。

「腰が痛いのに、なぜ足を見るのですか」
「肩こりなのに、なぜ呼吸を確認するのですか」

と疑問に思われることもあるかもしれません。

それは、身体が一つにつながっており、別の場所をかばった結果として痛みが現れている場合があるからです。

長く続く痛みでは、睡眠や疲労も無視できません

慢性的な不調を考えるうえで、睡眠は非常に重要です。

身体は、眠っている間に休息を取ります。ところが、痛みで何度も目が覚めたり、考え事で寝つけなかったりすると、十分に休んだ感覚を得られないことがあります。

睡眠が不足すると、日中の疲労が強くなります。疲れていると身体を動かす機会が減り、筋肉や関節がさらにこわばりやすくなることもあります。

また、精神的な緊張が続いている方の身体に触れると、首、肩、背中に力が入り続けていることがあります。

ご本人は力を抜いているつもりでも、呼吸が浅く、肩が上がり、奥歯を噛みしめている。こうした状態が続けば、身体は休んでいる時間にも十分に緩みにくくなります。

だからこそ、肩こりや腰痛の施術であっても、

「最近、眠れていますか」
「朝起きたときに疲れは残っていませんか」
「仕事中に息を止めていませんか」

といったことを伺います。

痛みとは直接関係がないように感じる質問にも、身体を理解するための意味があります。

鍼灸では何を見ているのか

鍼灸というと、痛い場所へ鍼を刺す施術を想像する方が多いかもしれません。

実際には、症状や身体の状態に応じて、確認する場所や施術する部位は異なります。

当院では、まず現在のお悩みや経過について伺います。

いつから症状があるのか。
急に始まったのか、少しずつ強くなったのか。
動くとつらいのか、安静にしていてもつらいのか。
病院で検査や治療を受けているのか。
普段どのような姿勢や動作が多いのか。

そのうえで、身体の動き、筋肉の緊張、左右差などを確認し、一人ひとりの状態に合わせて施術内容を検討します。

鍼灸施術では、鍼や灸によって身体へ刺激を加えます。

刺激の受け止め方には個人差があります。初めての方や鍼への不安が強い方には、状態を確認しながら無理のない範囲で進めていきます。

「鍼は我慢するもの」と思われている方もいますが、強い刺激がすべての方に必要なわけではありません。

その日の体調によっても、感じ方は変わります。

施術者が一方的に進めるのではなく、不安や違和感があればその都度お伝えいただくことが大切です。

鍼灸だけですべてに対応できるわけではありません

ここも、鍼灸院として正直にお伝えしておきたい部分です。

痛みがあるからといって、すべてが鍼灸で対応できるわけではありません。

急に起きた強い痛み、転倒や事故の後の痛み、発熱を伴う症状、しびれや力の入りにくさが急激に現れた場合などには、医療機関での診察が優先されることがあります。

特に、これまで経験したことがない激しい頭痛、ろれつが回らない、片側の手足に力が入らない、胸の痛みや息苦しさがある場合などは、鍼灸院への相談よりも、速やかに医療機関を受診してください。

また、症状が長く続いている場合にも、まず原因となる病気がないかを医療機関で確認することが大切です。

当院では、鍼灸と医療を対立するものとは考えていません。

病院には病院の役割があり、薬には薬の役割があります。そして鍼灸院では、身体の状態や生活背景を確認しながら、鍼灸という方法で日常生活を支えることを目指します。

どれか一つだけを選ばなければならないわけではありません。

「まだ我慢できる」と思っている方へ

慢性的な痛みを抱えている方ほど、我慢することに慣れている場合があります。

朝起きたときに腰が重い。
仕事が終わる頃には肩がつらい。
頭痛が出そうになると、早めに薬を飲む。

それが日常になると、自分がどれほど無理をしているのか分かりにくくなります。

もちろん、少し痛いからといって、必ず大きな問題につながるわけではありません。必要以上に不安になることもありません。

ただ、

「以前より痛む日が増えた」
「薬を使う回数が増えている」
「眠りや仕事に影響が出ている」
「動くことを避けるようになった」

という変化があるなら、今の身体を見直す一つの目安になります。

痛みを我慢できるかどうかだけではなく、生活にどの程度影響しているかを考えてみてください。

自分の身体を責めないでください

不調が続くと、

「自分の姿勢が悪いから」
「運動していない自分が悪い」
「もっと頑張らないといけない」

と、自分を責めてしまう方がいます。

しかし、身体の状態は一つの原因だけで決まるものではありません。

仕事の環境、家事や育児、過去のけが、睡眠、年齢による変化、精神的な負担など、さまざまな要素が重なっています。

すべてを一度に変える必要はありません。

まずは、現在の身体にどのような負担がかかっているのかを知ること。そのうえで、できることから少しずつ見直していくことが大切です。

座り続ける時間を少し短くする。
同じ姿勢の合間に立ち上がる。
眠る前に画面を見る時間を減らす。
深く息を吐く時間をつくる。

小さな工夫でも、毎日続けば身体にとっては大きな違いになります。

無理に完璧を目指す必要はありません。

今治市近見町で鍼灸を検討されている方へ

「薬を飲んでいるから、鍼灸を受けてはいけないのでしょうか」

そのように心配される方もいますが、薬を使用していることだけを理由に、鍼灸を受けられないとは限りません。

ただし、服用中の薬や治療中の病気によっては、施術前に確認が必要です。持病がある方、妊娠中の方、血液を固まりにくくする薬を使用している方などは、予約時や来院時にお知らせください。

また、処方薬について疑問がある場合には、自己判断で変更せず、処方した医師や薬剤師へ相談してください。

合気鍼灸院では、痛みを我慢させたり、医療機関での治療を否定したりすることはありません。

今ある症状だけでなく、身体の使い方や生活の背景も伺いながら、鍼灸施術が適している状態かどうかを含めて確認します。

施術による変化や必要な期間には個人差があります。すべての方に同じ経過が現れるものでもありません。

そのため、初めから「何回で良くなる」と断定するのではなく、身体の状態や施術後の様子を確認しながら、今後の進め方をご説明することを大切にしています。

痛みを抑えることと、身体を見直すこと

痛み止めを使用することと、身体の状態を見直すことは、どちらか一方を選ぶ話ではありません。

今ある痛みには、必要に応じて適切に対処する。

同時に、同じ不調を繰り返している背景にも目を向ける。

この二つを分けて考えることで、自分の身体との付き合い方が少し見えやすくなります。

痛み止めを使っていることに罪悪感を持つ必要はありません。

ただ、使用する機会が増えてきたと感じたときには、

「最近、身体にどのような変化があっただろう」
「仕事や生活の負担が増えていないだろうか」
「きちんと休めているだろうか」

と振り返ってみてください。

そこに、今の不調を考えるヒントが隠れていることがあります。

最後に

痛みは、単純なものではありません。

姿勢だけ、年齢だけ、筋力だけ、ストレスだけで、すべてを説明できるものでもありません。

だからこそ、決めつけずに身体全体を見ることが必要です。

医療機関で検査を受けること。
必要な薬を適切に使用すること。
日常生活の負担を見直すこと。
身体を休めること。
そして、鍼灸などの施術を選択肢として検討すること。

それぞれに役割があります。

今治市近見町で、肩こり、腰痛、頭痛などの慢性的な不調にお悩みの方、痛み止めを使う機会が増えてきたと感じている方は、一人で判断せず、まずは専門家へご相談ください。

合気鍼灸院では、症状だけを追いかけるのではなく、現在の身体の状態や生活背景を丁寧に確認しながら、その方に合わせた施術をご提案しています。

今の身体を知ることは、これからの過ごし方を考えるための大切な一歩です。

無理に我慢を続ける前に、一度ご自身の身体へ目を向けてみてください。